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更年期

個人差はありますが平均で46才前後から月経周期の短縮や延長が始まり、月経周期初期、特に月経期間中に女性ホルモン(エストロゲン)のレベルがかなり下がるため、まず、のぼせの症状が出始めます。まわりの人が涼しいというような季節に一人だけ、首から上の部分だけ汗をかいてしまいます(ホットフラッシュ)。手足は比較的冷えた状態であることが多いようです。といってもこの時期では排卵があることが多く、月経から10~20日には女性ホルモン(エストロゲン)レベルが高くなるのでのぼせはなくなります。
更年期初期は女性ホルモンのレベルはまだらに低くなったり高くなったりする時期です。50才が近づくと月経周期は延長していき、女性ホルモンのレベルが低い日が多くなり、夜間に途中で目が覚めることが多くなります。寝不足のせいで昼間の集中力が欠如するようになります。夜中に目が覚めるのは寝ている間に首から上だけののぼせが起こっているためです。これが典型的な更年期症状で全身のだるさなどはのぼせと夜間中途覚醒が解決するとなくなります。更年期症状は月経が3か月以上開くようになってから平均で2年続きます。梅雨から秋口にかけての季節に症状が強く、冬はどちらかというと過ごしやすいとおっしゃる方が多いようです。

更年期は閉経周辺期に誰もが通る道です。しかし、症状が強く、日常生活に差し障りが出たり、仕事の妨げとなる場合、周囲の人とうまくやれなくなった場合を更年期障害として治療対象になります。
更年期障害は女性ホルモン欠乏が原因ですから、女性ホルモンの補充を行うと劇的に改善します。ホルモン補充は更年期障害の症状を和らげるだけではなく、お肌のつや、お化粧のノリもよくします。服用を始めると中止した時に同じ症状が出ることがあります。

以前はホルモン補充が骨粗鬆症や動脈硬化の予防になるので、更年期女性の必要治療と考えられていました。しかし、最近のアメリカやイギリスの大規模試験で乳癌のリスクを高めることや心筋梗塞、脳梗塞などの循環器疾患を増加させるという結果が報告され、ホルモン補充に慎重になる傾向があります。当院ではあくまでも治療の一環として患者さんとメリットとデメリットを相談してから行っています。

ところでこの年齢の時期には女性ホルモンが減少するだけではなく、夫婦間や親子間で様々な問題が持ち上がったり、社会的な責任による精神的なストレスが多くかかる時期でもあります。ご本人や周囲の方が更年期障害であろうと考えておられても、ホルモンの問題でなく、うつやそれに近い状態であることがしばしばあります。心療内科の先生と相談しながら解決していかなければならないこともあります

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